「コーヒーは香りですべてを伝えてくれる」
良質なコーヒーを、香り高く美味しいコーヒーにするために、コーヒーの奥深くに含まれる糖分や炭水化物をゆっくりと揮発性オイルに進化させ、豊かな風味を最大限に引き出します。
「コーヒーは香りですべてを伝えてくれる」とトーアコーヒーは考えます。焙煎中の香りの変化を敏感に感じ取ることで、火の当て方、温度を上げるタイミング、焙煎終了の合図などを的確に判断できるのです。産地、生産者、ロットごとに豆の性質は異なるため、焙煎方法もそれぞれに異なります。さらに、焙煎を行う日の気温、湿度、風の有無なども焙煎の条件として考慮する必要があります。こうした条件をどのように見極めるか。こうした判断は焙煎技術者の経験値に委ねられますが、トーアコーヒーには創業時からの焙煎記録が蓄積されており、技術者はこうしたデータも参考にしながらそれぞれのコーヒーの性質に合った焙煎方法を探求し続けています。さらに、海外の情報収集も常に欠かさず、最新の焙煎技術も随時取り入れています。
しかしながら、焙煎技術は良い素材があってこそ活かされるものです。トーアコーヒーは、良質な素材を仕入れることにこだわり続け、スペシャルティコーヒーと認められるコーヒーを仕入れています。
スペシャルティコーヒーやカップ・オブ・エクセレンスの称号を得たコーヒーはその年に収穫されたコーヒーの中の最高の銘柄であり、職人は素材と向き合う楽しみを存分に味わえます。コーヒーに潜む美味しさをどう見つけ、どう引き出すか、焙煎技術者の熟達の技術が、ここで活かされます。一方、常に同じ味を提供するべき定番商品も存在します。喫茶店やカフェの定番メニューである「ブレンド」などがこれにあたります。トーアコーヒーでは、こうした商品で常に一定の味を再現するために数種類のスペシャルティコーヒーをブレンドしています。コーヒーは品質に優劣が混在すると“劣”の方向に全体の味が引っ張られる性質があるため、ここでも職人の経験値が存分に発揮されます。
後味の汚れ・切れのなさを「コク」「飲み応え」と誤解されてませんか?